Smiley face
写真・図版
大阪地裁・高裁が入る庁舎=大阪市北区

 大津市で2022年、女性に集団で性的暴行を加えたとして強制性交罪に問われた滋賀医科大生の27歳と29歳の男性被告について、大阪高検は逆転無罪とした二審・大阪高裁判決を不服として26日、最高裁に上告した。

 2人は元大学生と知人女性らと酒を飲んだ後、元大学生の自宅に行き、女性に動画を撮影しながら性的暴行を加えたとして起訴された。元大学生は今年6月、懲役5年6カ月の判決が最高裁で確定している。

 一審・大津地裁は、女性が「何度も言葉で拒絶したのに聞き入れられず、絶望感から抵抗をあきらめた様子を具体的に述べている」とし、その証言は「全体的に信用できる」と判断。それぞれ懲役5年、懲役2年6カ月の有罪とした。

 今月18日の高裁判決は、性行為が始まった時の状況説明を女性が伏せていたことなどを踏まえると、証言の信用性は「相当慎重に検討すべきだ」と指摘。動画には女性が自分で部屋のドアを閉めた場面があることや、行為の後に被告らとゲームをしていることなどに触れ、「同意があった疑いが拭えない」と結論づけた。

共有